昨日は1日雨降り、ジタバタしても始まらない。晴耕雨読とかなんとか。
畑の準備が遅れているのに週末は雨降り、、、ちょっと焦っていますがジタバタしても始まらない。昨日は半日図面を書いてもう半日は「農ある暮らしのデザインプロジェクト」の構想段階で参照した資料を整理しました。資料と言っても直接的なものからそうでないものまでいろいろですが。

- 資料その1:「地形を読む、歴史を知る」という事から考え始める。 北国街道沿いに位置する田子の集落にて農ある暮らしの提案をしようと動き出す前から私とは何かと縁のある北国街道。私の住まいも街道のすぐ近くですが私の父方のルーツである上越市上下浜も北国街道に面しております。左は長野県内の活断層の情報が記されている本で度々開いて敷地選びの参考にしています。真ん中は北国街道の宿場町の情報が詳しく載っている本。そして右側はその昔上下浜の隣三つ屋浜に座礁したシロナガスクジラにまつわるお話の本。

- 資料その2:「農業とは何か、文明文化とは何か」を教えられる本。 本プロジェクトの建築設計総合監修をお願いしておりますLANDSHIP秋山東一先生から送っていただいた本です。世界の大陸ごとに主食となるイモ、マメ、稲、麦、トウモロコシなどの栽培起源、特徴、品種などが記されている学術書的な本です。原種の稲は稲穂に触れれば穀粒は落ちてしまう「脱落性」を備えていたが数千年に及ぶ品種改良により「非脱落性」(収穫し易くなる)を備えることとなる。この難解な本の魅力はきっと今日の当たり前は数千年に及ぶ人類叡智の結集なのだと感じさせてくれる所ではないか。ロマンがあるのだ。

- その3「農ある暮らし」にデザインというテーマを加えるきっかけとなる本。 左はkatalist佐塚さん、右はAIRWORKS藤井さんから紹介いただいた本。左は耕作における風習や生産システムの中にあるデザイン性をピックアップしている本であり右は自然界におけるインスタレーション的事例の紹介だが両方から感じたのは農業の見方をデザインの力で変えられるのではないかという期待。


- その4「農業の実務」を学ぶ この本は純子さんの親父さんにもらった本。野菜ごとに育て方を漫画で解説している。農業機械1式とこの本は畑仕事ができなくなった親父さんから受け継いだものなので大事に使っていきたい。


- その5:私の好きなもの AIRWORKSの藤井さんが「農ある暮らしのデザインプロジェクト」のコンセプトスケッチ作成の前段として弊社(私)の深層部分を掘り起こす為色々聞いてくれた中で「私の好きなものは?」という問いがあり1本の映画について記してみた。映画「スモーク」はそれなりに有名なので内容については記しませんがこの映画を何度も見た理由はポールオースターの詩的でシニカルなストーリーが好みである事と共にさもない部分に作者の偏愛を感じ思わずニヤリとしてしまう所だ。特に主人公が毎朝7時に同じアングルで1枚写真を12年間撮り続けている事から始まるストーリーなんかもその偏愛の産物である。



- 計画地から見える風景。オーギーレンのようにはいかないが四季折々の写真を気ままに撮っている。
そんな些細な偏愛を持つことは長く続けていく必要がある農業にも必要な要素ではないかと思った。